ポイント

「高率なポイント商法の問題点を探る(1)」

家電業界に於ける高率なポイント還元商法は、本当に消費者の利益に適ったものであろうか?高率のポイントが付くことで、一見消費者は得をしたように見えるが実際はどうであろうか?ここでは、高率なポイント還元商法の問題点について、考えてみたい。

 

 

そもそもポイントは従来「おまけ」としてみられてきたが、家電店のような高率な場合は「値引き」との捉え方が一般的になりつつある。公正取引委員会もポイントは「値引き」と判断しており、行き過ぎたポイント還元は不当廉売となるおそれもある。ポイントが、若い年令層を中心に支持されているのは、

 

  • ポイントは、プラスアルファの「おまけ」として得した気分になる
  • ポイントを貯めることにより次回の買い物への楽しみがある

 

といった理由によるものであると思われる。

 

しかし、実際の取引の場面を想定したなかで、その問題点をみてみると、まず、商品購入検討時に店員が消費者に大幅なポイントを提示し値段の安さを強調、つまりポイント分だけ即値引きするような印象を与えている場合が多いが、実際の代金支払時ではポイントを差し引き前の価格を支払うことになり、最初に提示された金額との差が大きいとの印象を持つ人が大半ではないか。つまり、ポイントをもらっても利益を受けた印象がなく、即値引きされたとの印象は少ないと言える。

 

ただ、パソコンを買ってその場でプリンターを買うような場合等、ポイントをすぐ活用したような場合は、購入後であっても「その場での値引き」と感じている人が多いと思われる。しかし、実際に消費者が支払う価格を見てみると以下の通りになる。

 

10万円のパソコン(20%分ポイント付)を購入後2万円のプリンターを購入

 

この場合、消費者は20%値引きされたとの印象を受けた人が大半と思われるが、実際消費者が支払う金額は10万円(20%分ポイントを利用)である。12万円(パソコンとプリンター)の商品に対し10万円の支払いであることから、結果的には16.7%の値引きにしかなっていない、ということになる。しかも、後で購入した2万円のプリンターにはポイントは付かないことになる。もし、これを現金の即値引きで見てみると、実際の支払いは96,000円である。このように、実際には20%引きになっていないにも係わらず20%のポイントが付いているような印象を消費者に与えていることになる。

 

家電量販店のポイントカードについて

 

また、ポイントは基本的にはその店舗でしか使えないことになっている。つまり、店の選定に制限がかかっていることになり、例えば自分の購入したい商品がその店にない場合や、ポイントの対象外となっている場合はポイントのメリットを享受できないことになる。さらに、有効期限に惑わされてしまい、つい余分な買い物をしてしまうことにもなる。

 

一方、ポイントを貯めることはお店への積み立て預金と同じと考えている、といったことや、量販店の中には、扱い商品の幅が広がって来ており、そのような店では利用頻度が高いこと、買い物の頻度により、有効期間も延長されるため日常良く買う商品などには便利であるー等々の理由からお店の選定の制約を受けていないと、感じている消費者もいると思われる。

 

こうしたことを見てくると大幅なポント還元については、以下のような課題があると思われる。

 

(1)消費者にとって高率なポイント還元は、一見してポイント還元されたと思いこんだ金額と実際の支払額に差があり、店員の説明と違い、値引きの利益を受けたとの印象が少ない

 

(2)ポイントを付けることでお店の選択の自由、商品の選択の自由に制限が加わる??